絵を描く人のための独学画家のブログ

絵を描けるといろんなことができるよ

2017/05/17
 
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ニューヨークで個展を開いたり、グラフィックデザインを勉強したり、日本をバイクで放浪したり、スクーターでニュージーランド一周したり、バスキング(路上パフォーマンス)するために現在オーストラリア・メルボルンに在住しているやりたい放題の画家エンドウシノブです。 独学で絵を描き続けてたくさんの経験をしているので海外のアートを絡めてシェアしています。

 

スクーターでArthur’s passという山の中に来ております。かなりの山道でみんなに心配されましたが強風の中グラングランしながらもたどり着きました。

 

昨日までいたHokitika。これがこのニュージーランド最後の西海岸になるのでちょっと寂しい。ので昨日のサンセットはカメラ持ってウロウロしまくった。

 

 

もっと綺麗だったの。もう無理、カメラじゃ表現できない。無理無理無理。

西海岸さようなら。これから東海岸へ向かうよ。

 

 

 

この旅の中で時々絵の注文をもらったりする。

ちょっと大きい街を目指して走って、キャンバスを仕入れて停泊して描く。そんな自由な旅で私は本当幸せだなあと思う。

 

この間頂いた注文はウェルカムボード。私はウェルカムボードも仕事として受注してる。似顔絵なんかが多いけれど、私の絵を希望する方もいるので結構楽しんで描いてる。

何よりも結婚という祝いの場で、ウェルカムボードを渡した時のみんなの喜んだ顔が何ともクセになるのだ。

 

 

 

もともと知り合いの社長さんが依頼してくれたんだけど、すごく喜んでもらえた。

 

似顔絵の場合は一人最低でも3枚写真を頂くようにしてる。一枚だけだとその人らしさがうまく表現できなかったりする。3枚の写真を眺めて、頭の中で3Dで表現しながら描くのが写真から似顔絵を描き起こすコツである。

一番は直接会って話しをして雰囲気をつかむのがいいんだけど放浪中の身なので今回はちょっと無理だった。

 

それとウェルカムボード描くときは趣味とか好きな物、二人のエピソードなんかも聞いておくとすごくいい。

新郎は釣りが好きだと聞いていたので釣りプラス鯉を描いた。鯉は日本のラッキーフィッシュなので縁起がいい。

本来であれば花を周りに飾ったりイーゼルに立てて会場の雰囲気と合わせるところまでやりたいところだけども。

 

 

 

ウェルカムボードの描き方もまた改めて書くけれど、これはまた身につけておくと便利な技術。

ただこの仕事は知り合いなんかに勘違いされやすいもので注意しないといけないこともある。何かっていうと祝い事だから安くやってくれと言われること。

もちろんウェルカムボードだってかけがえのない時間を使って描いてるんだからちゃんと請求するべきである。

 

 

料金設定に関しては自分が使った時間とプラス技術代。高いと言われるならやらない。これは徹底する。自分の絵は何であっても安売りすべきではないのだ。

 

 

こんな感じで自分の絵と併せても面白い。

 

絵が描けるだけでできることの自由が広がる。

ウェルカムボードもそうだけど、ポストカードのような雑貨を作ったりするのもいい。デザインフェス(東京で行われるアートイベント)に出店した時はキャンバスの帆布で作ったブックカバーと自宅のプリンタで作ったレターセット、ポストカードなんかを売ったことがあるけれどなかなか評判が良かった。

Tシャツやステッカーなんかもデザイン知識がなくたって簡単にできる時代である。

 

私は地元岩手の染物屋さんとコラボして手ぬぐいなんかも作った。

絵ではない自分の作品ができるってのは結構喜びである。放浪中もバックパックに自分の手ぬぐいくくりつけて喜んでる(アホ

 

 

絵がかけるってのはすごいこと。まっさらなものを自分の想像で描いていく作業は簡単にできることではない。

そこから工夫するだけで絵でお金を稼ぐことにもつながる。絵でお金を稼ぐということは大切で、好きなことをしてその技術の対価をいただく。

そのお金で絵を続けるべきである。

 

 

 

音楽をやっているという男性が私のポストカードを買ってくれたことがあった。

その彼はお礼のメールを送ってくれたんだけど、そこからちょっと深い話になり音楽をこれからどうやっていくか迷っていると言っていた。

ライブも無料でやっていて、自分はお金を取れるような音楽をやっていない、そんな人間ではない。

 

多分私も『売る』ということをしなかったら同じ想い背負ってたんだろうな、という内容の相談だった。初めての個展ではギャラリーの奥さんに『金額どうする?』って言われた時の衝撃ったらなかった。

『う、売るのー?』

って個展前日に思った。

 

まさか私の絵なんか売れるわけがないだろ、と個性の強いキモい絵ばっかり描いてた自覚はあった。

実際売れてしまって色々後悔したりもあったことは前にも書いたよしつこいとか言わないで

 

 

 

そんなことを考えてその相談メールの彼に返信したのは

絵や歌ってのは感情やなんかの表現で、自分の人生がなかったら生まれなかったもの。たとえ自分がやってきたことに後悔があっても、それを思い悩んだところから生まれる芸術は本当にかけがえのないものであって、人生をかけた作品をタダでは発表しないほうがいい。

お金に変えることによって良い意味での束縛になる。

 

ざっくり言うとそんな話をした。

 

絵を描く、曲を作る時間は人生の中で短いかもしれないけれど、その芸術を作り出すためにかける時間=年齢だと思ってる。

ツラいことや悩んだこと、嬉しかったこと、悪いことをしてしまった経験でさえもその人を作り上げてきたかけがえのないもの。

 

芸術を生み出す人みんなに言いたい。自分自身の安売りはしないでほしい。

 

 

 

 

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エンドウシノブ

ニューヨークで個展を開いたり、グラフィックデザインを勉強したり、日本をバイクで放浪したり、スクーターでニュージーランド一周したり、バスキング(路上パフォーマンス)するために現在オーストラリア・メルボルンに在住しているやりたい放題の画家エンドウシノブです。 独学で絵を描き続けてたくさんの経験をしているので海外のアートを絡めてシェアしています。
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